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鳩よけネットは網目18〜40mmが分かれ目|フック20〜30cmで張る設置の基本

鳩よけネットは網目18〜40mmが分かれ目|フック20〜30cmで張る設置の基本のアイキャッチ画像

ベランダの手すりに毎朝フンが落ちている、エアコンの室外機の裏に枯れ枝が積み上がっている——そんな状態まで来ていると、置き型の忌避剤やCDを吊るす方法ではもう止まらないことがほとんどです。鳩は一度「ここは安全な場所だ」と覚えると、多少の嫌がらせでは離れません。

結論から言うと、鳩よけネットは数ある対策のなかで信頼性が高い方法です。理由は単純で、音や臭いのように鳩の気持ちに働きかけるのではなく、物理的に侵入を遮断するからです。慣れる・学習するという逃げ道が鳩の側にありません。ただし「張れば効く」わけではなく、網目のサイズ、壁との隙間、固定の3点を外すと、ネットを張った状態のまま入られます。実際、失敗するケースのほとんどはこの3点のどれかに当てはまります。

この記事では、網目は何mmを選べばいいのか、フックは何cm間隔で打つのか、市販ネットと専門メーカー製品でいくら違うのか、そしてマンションで設置する前に必ず確認しておきたい管理規約と避難経路の話まで、順番に整理していきます。鳩と卵に触れると罰則の対象になる法律の話も、環境省の資料をもとに最後に扱います。

📌 この記事でわかること

・鳩よけネットが忌避剤や超音波より確実だとされる理由と、効果が続く年数
・網目サイズの選び方(推奨18mm〜40mm、5cm×5cm角が限界とされる理由)
・フック間隔20〜30cm、実寸+15〜20cmという設置の具体的な数字
・DIYでよくある6つの失敗と、業者に任せたほうがいい場面
・鳥獣保護管理法で禁じられていること、許可なしでできること

目次

鳩よけネットが「慣れられない」対策である理由

鳩よけネットが「慣れられない」対策である理由の解説画像

忌避剤・超音波・光との決定的な違い

鳩対策のグッズは大きく分けて、臭いで遠ざける忌避剤、音で警戒させる超音波装置、光の反射で驚かせるテープやCD、そして物理的に入れなくするネットやスパイクの4系統があります。このうちネットとスパイクだけが「鳩がどう感じるか」に依存しません。防鳥ネットは鳩対策として高い効果が得られる方法とされており、物理的に侵入を遮断するため、音や臭いによる忌避グッズよりも確実だと専門業者は説明しています。

逆に言えば、忌避系のグッズは効かないのではなく、効き目が減っていくのが弱点です。鳩は同じ場所に何度も戻ってくる習性があるので、光るテープを何日も見ているうちに「これは危険ではない」と学習します。最初の1週間は寄りつかなかったのに、気づいたら手すりの隅で寝ている、というのはよくある展開です。ネットにはこの学習による効果減少がありません。入れない場所は、何度試しても入れないからです。

注意したいのは、ネットを張った範囲の外に鳩が移動するだけのことがある点です。ベランダの左半分だけを覆うと、右半分やエアコンの室外機の上に移ります。対策する範囲は「鳩が止まれる場所」全体で考えるのが基本です。

効果が続くのは3〜5年という現実

ネットは一度張れば永久に使えるものではありません。屋外で紫外線と風雨にさらされるため、効果が持続する期間の目安は3〜5年です。ポリエチレンやナイロンといった素材は耐久性が高い部類ですが、それでも糸は少しずつ劣化し、結束部分がゆるみ、たるみが出てきます。

この年数を知っておく意味は2つあります。ひとつは、安価な網を毎年張り替えるのか、耐久性の高い製品を1回で決めるのかという判断材料になること。もうひとつは、張ったあとに放置してはいけないと分かることです。台風のあとや、年に1回程度は、下端の固定が外れていないか、結束バンドが切れていないかを見ておくと、劣化に早く気づけます。

色の選択も寿命に関係します。おすすめは黒色で、景観を損ねにくいことに加えて、紫外線に強く劣化しにくいという利点があります。白や透明のネットは目立ちにくいと思われがちですが、実際には日光で白く粉を吹いたようになり、かえって古びて見えることがあります。

スパイクやテグスと組み合わせる考え方

ネットで囲えるのはベランダや軒下のように「面」で仕切れる場所です。手すりの上端、看板の縁、室外機の天板のように、鳩が止まるだけの細長い場所はネットで覆いにくく、こうした部分にはスパイク(剣山状の器具)やテグス(細い糸を張る方法)のほうが向きます。どちらも許可なく使える物理的な防止対策です。

実際の現場では、ベランダ全体をネットで囲い、囲いきれない手すりの外側にテグスを足す、といった組み合わせになります。鳩は「休憩する場所」から「ねぐら」、そして「巣を作る場所」へと段階的に居つくので、休憩の段階で止まれる場所を減らしておくほど、あとの手当てが軽くなります。

豆知識として、ネットを張る前にフンの清掃を済ませておくと定着しにくくなります。フンや羽が残っていると、鳩にとっては仲間がいた痕跡として残ってしまいます。清掃時はマスクと手袋を使い、乾いたフンを舞い上げないよう湿らせてから拭き取るのが基本です。

比較項目 防鳥ネット 忌避剤(臭い) 超音波・光
効き方 物理的に侵入を遮断 嫌がらせて遠ざける 驚かせて遠ざける
慣れの影響 受けない 受ける 受ける
効果の目安期間 3〜5年 補充が前提 短期向き
向いている場所 ベランダ・軒下・畑 狭い止まり場所 補助として

網目サイズで9割が決まる|18mm〜40mmという推奨帯

2cm〜3cmがベストとされる理由

ネット選びで最初に決めるのは網目の大きさです。推奨されるのは18mm〜40mmの範囲で、なかでも2cm〜3cmがベストとされています。この帯が選ばれるのは、鳩が頭やくちばしを差し込んでも体が続かないサイズだからです。鳩は柔軟に体をねじ込む鳥で、頭が入る隙間があれば通り抜けようとします。

具体的な選び方としては、市販の防鳥ネットで標準的に流通しているのが30mm目です。園芸店やホームセンターの防鳥コーナーでよく見かけるのもこのサイズで、鳩を対象にするなら無難な選択になります。20mm前後まで細かくすれば鳩に対しての確実性は上がりますが、そのぶん風を受けやすくなり、固定にかかる負担が増えます。

注意点として、網目は「公称値」と実際の見え方がずれることがあります。菱形に張るタイプは、引っ張り方によって目が縦長になり、横方向の隙間が広がります。張るときは目が正方形に近い形を保つよう、上下左右を均等に引くのがコツです。

5cm目では体をねじ込まれる

ネット選びで一番多い失敗が、網目の大きすぎるネットを買ってしまうことです。目安として、鳩の侵入防止で使われる限界サイズが5cm×5cm角とされ、これがギリギリのラインです。ただし専門業者は5cm目では鳩が体をねじ込んで侵入できるため避けるよう案内しており、余裕を持って2cm〜3cmを選ぶのが実務的な答えになります。

なぜ大きい目を選んでしまうのかというと、売り場のネットは家庭菜園向けの品揃えが多く、対象がスズメやヒヨドリだからです。果樹の食害対策として400デニールの糸を使った30mm目の網が評価されている一方で、目の粗い大判品も同じ棚に並びます。「防鳥ネット」という同じ名前でも、想定している鳥のサイズが違う点は覚えておいてください。

豆知識として、網目が小さいほど良いわけでもありません。細かすぎるネットは風の抵抗が大きくなり、強風時に取り付け部へ負荷が集中します。防球ネットのような目的の違うネットを流用するのは、この点でも避けたほうが無難です。

糸の太さ・デニール・素材の見方

網目の次に見るのは糸です。鳩よけ用途では糸の太さ1mm〜2mmが目安になります。細い糸は軽くて張りやすい反面、こすれや紫外線で切れやすく、太い糸は耐久性が上がるかわりに重量と価格が増えます。カタログでデニール表記が使われる場合、400デニールの糸を使った製品は耐久性が高い部類として扱われています。

素材はポリエチレンまたはナイロンが主流です。どちらも屋外での耐久性が高く、家庭用のネットはほぼこのどちらかだと考えて差し支えありません。防炎・不燃が求められる建物では、ステンレスワイヤーを織り込んだ完全不燃のネットも選択肢になります。オールステンレス製のものは熱や火に強く変形しにくいという特徴があり、商業施設や工場で採用されています。

色は前述のとおり黒が第一候補です。遠目にはほとんど確認できない黒色ナイロン製のネットを採用し、ゴルフ練習場のような目立つ外観を避けている施工会社もあります。景観への配慮は、集合住宅では管理組合の同意を得るうえでも効いてきます。

網目サイズ早見表(野鳥の教科書調べ)

市販の防鳥ネットで見かける代表的な網目を、鳩対策という目的から並べ直したのが次の表です。数値は各社の製品情報と施工業者の解説をもとにまとめています。

網目 鳩への向き 特徴 主な用途
4mm方眼 ハエや蚊の侵入も抑えられる 害虫対策を兼ねる施工
2cm〜3cm ベストとされる帯 ベランダ・軒下
30mm目 流通量が多い標準サイズ 家庭菜園・果樹
5cm×5cm角 侵入防止のギリギリサイズ 大型の鳥向け
📌 押さえておきたいポイント

売り場で迷ったら「網目18mm〜40mm・黒・ポリエチレンかナイロン」の3条件で絞り込みます。5cm目の大判品は安く見えますが、鳩が体をねじ込んで入れるサイズなので、鳩対策としては選び直したほうが結果的に安く済みます。

張ったのに入られる人がやっている3つのこと

張ったのに入られる人がやっている3つのことの解説画像

フック間隔が広く、ネットがたわむ

ひとつめの失敗はたわみです。ネットを留めるフックは20〜30cm間隔での設置が推奨されており、50cm以上あけるとネットがたわんで壁との間に隙間が生じ、鳩が侵入します。ネットそのものは正しくても、留め方が甘いだけで効果がなくなるということです。

たわみが生まれる仕組みはシンプルで、ネットは自重と風で必ず垂れます。留め点が少ないほど垂れ幅は大きくなり、壁や手すりとの間に三角形の隙間ができます。鳩はその隙間の下から回り込んで入ってきます。実際に「上のほうは張れているのに、下の角から入られている」という相談は多い型です。

対策としては、フックの間隔を15〜20cm程度まで詰めるつもりで計画し、少なくとも50cm以下に収めることです。角の部分は力が集中するので、直線部分より間隔を詰めます。作業前にフックの必要数を数えておくと、途中で足りなくなって間隔を広げる、という妥協を避けられます。

壁とネットのあいだに隙間が残っている

ふたつめは隙間です。鳩よけネットは隙間許容ゼロ、つまり完全密閉が前提の対策です。ここが忌避グッズとの発想の違いで、「9割ふさげば9割効く」ではなく、1か所あいていればそこから入られます。

見落としが多いのは、エアコンの配管が壁を貫通する部分、隣戸との仕切り板の足元、天井と手すり壁のわずかな段差、そして排水口まわりです。人の目線ではふさがったように見えても、しゃがんで下から見ると光が漏れている、というのがよくあるパターンです。設置後は必ず室内側からと外側から、目線を下げて確認してください。

隙間をふさぐ補助資材も用意されています。ネット用ファスナー、10mmの硬樹脂ネット、専用の固定パーツなどを併用すると、複雑な形状のベランダでも密閉しやすくなります。テープで塞ぐ応急処置は劣化が早いので、恒久対策としては専用の資材に置き換えるのが安全です。

下端を固定せず「垂らしているだけ」

3つめは下端の処理です。上だけ留めて裾を垂らしている状態は、風でめくれ上がり、鳩にとっては出入り口になります。下部を固定せず垂らしているだけ、というのは典型的な失敗パターンとして挙げられています。

裾は床面や手すりの下端に沿って、たるませずに固定します。ここでも留め点の間隔は同じ考え方で、20〜30cmを超えないように取ります。床にアンカーを打てない場合は、重量物で押さえるのではなく、手すり側の構造材に結束する方法を検討してください。押さえ込む方式は台風で動きます。

あわせて、ベランダの柵の隙間を塞いでいないケースも失敗として知られています。格子状の柵は人の目には「壁」に見えますが、鳩にとっては通れる幅があることが珍しくありません。ネットは柵の外側から回り込ませて、柵の隙間ごと覆うのが基本形です。

まとめると、失敗は3語で説明できる

専門業者は、失敗するケースのほとんどは「網目が大きすぎる」「固定が甘い」「たるみがある」のいずれかに当てはまると説明しています。逆に言えば、この3点さえ外さなければ、DIYでも高い確率で成功します。成功の条件は、適切な網目サイズ(18mm〜40mm)、隙間対策としての完全密閉、そして15〜20cm間隔での確実な固定の3つです。

意外と知られていないのですが、ネットの品質より施工の丁寧さのほうが結果を左右します。高価な不燃ネットを買っても留め点が足りなければ入られますし、標準的な30mm目のネットでも隙間ゼロで張れば止まります。予算配分に迷ったら、ネットのグレードを1段下げてでも、フックや結束材の数を増やすほうが実利があります。

⚠️ 注意:作業前に確認したいこと

すでに巣がある場合、卵やヒナがいる状態では手を出せません(次の章で詳しく扱います)。また、フンが堆積している場所は乾燥した粉じんを吸い込まないよう、マスクと手袋を着けて湿らせてから清掃します。高所での作業や、外壁にビスを打つ必要がある場面は、無理をせず専門業者に相談してください。

採寸から点検まで、失敗しない設置の進め方

採寸は実寸+15〜20cmで発注する

最初の工程は採寸です。ネットは実寸ぴったりで買うと必ず足りません。目安は実寸+15〜20cmの余裕を見ることです。理由は、張るときに端部を折り返して結束する分、角を回り込ませる分、そして施工中のたるみを引き直す分が必要になるからです。

測る場所は、幅・高さに加えて、ベランダなら奥行き(側面をふさぐ分)も必要です。手すりの外側を覆うのか内側で納めるのかで必要な寸法が変わるので、先に納まりを決めてから測ります。既製のベランダセットは3m×5mや3m×10mといった単位で用意されており、一般的なベランダなら3m幅の製品でカバーできる場合が多い構成です。

形が複雑な場合は、寸法をカスタムオーダーできる製品もあります。ピーコンネットのように寸法切り・原反販売・ベランダセットの3形式から選べるメーカーなら、無駄な切り落としを減らせます。

フックは20〜30cm間隔で、角から決める

次に留め点の配置です。フックは20〜30cm間隔で設置し、角部は間隔を詰めます。作業手順としては、四隅を先に仮留めして全体の位置を決め、そのあと上辺→両側面→下辺の順に本留めしていくと、たるみが一方向に逃げてくれます。上辺から一気に固定していくと、最後の角にしわが寄って隙間が残りやすくなります。

固定金具は、外壁の材質によって選択肢が変わります。ビスを打てない賃貸やタイル面では、粘着タイプの固定パーツや、手すり構造に挟み込むタイプを使います。専用資材としてネット用ファスナーやソーラーグリップなどが用意されているので、外壁を傷つけたくない場合は先に候補を調べておくと安心です。

注意点は、留め点を増やすほど作業時間が伸びることです。途中で疲れて間隔が広がっていく、というのが典型的な崩れ方なので、フックの位置に印を付けてから作業に入るのが確実です。

張り終わったら、下から見上げて点検する

最後は点検です。作業直後は達成感で見落としが起きやすいので、時間を空けて、目線を変えて確認します。しゃがんで下から見上げると、床との隙間や裾のめくれが見つかります。室内から窓越しに全体を眺めると、たるみの位置が分かります。

チェックする箇所は、四隅、エアコン配管の貫通部、仕切り板の足元、排水口まわり、そして手すりの下端です。指が入る隙間があれば、そこは対処が必要と考えてください。鳩は頭が入る場所を通ろうとします。

点検は設置直後だけでなく、台風のあとと、年に1回程度は繰り返します。効果が続く目安は3〜5年ですが、その間に結束バンドが切れたり、フックが緩んだりします。早く気づけば部分補修で済みます。

🏠 手順ステップガイド
Step1:管理規約と避難経路を確認する(集合住宅ではベランダが共用部分にあたることが多く、事前確認が必要)
Step2:フンと巣材を清掃する(マスク・手袋を着用し、湿らせてから拭き取る。巣がある場合は次章を先に読む)
Step3:採寸してネットを選ぶ(実寸+15〜20cm、網目18mm〜40mm、黒色を基準に)
Step4:四隅を仮留めしてから、20〜30cm間隔で本留めする(角は間隔を詰める)
Step5:下端まで固定し、柵の隙間・配管まわりを密閉する
完了! 目線を下げて隙間を最終点検。台風のあとと年1回の見直しで、3〜5年の効果を保てます

ベランダに来る鳥は鳩だけではありません。どんな鳥が出入りしているのかを知っておくと、対策の優先順位を決めやすくなります。

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鳩よけネットはいくらかかる?市販品と専門メーカーの差

市販の防鳥ネットは3,298円から

まず市販品です。防鳥ネットは49社以上のメーカーが製品を出しており、価格はサイズと素材によって大きく変わります。工具通販では防鳥ネットが3,298円から用意され、国産品では小山商事の防鳥網が7,680円という価格帯です。取り付けが簡単で耐久性に優れる点が国産品の評価軸になっています。

大判になると価格は上がります。日本マタイの防鳥ネットは30mm目の9m×18mで65,212円、100坪をカバーできる大判品で74,333円です。畑や果樹園を丸ごと覆う用途はこの規模になります。ベランダ1面であれば、ここまでの面積は必要ありません。

市販品を選ぶときの注意点は、価格が面積で決まるため「安い=目が粗い大判」になりやすいことです。単価だけで比べず、網目と糸の太さを必ず確認してください。

専門メーカー製品は37,950円前後から

鳩対策に特化した製品は、資材と施工の両方を前提に設計されています。日本鳩対策センターのピーコンネットは、ベランダセット#15の3m×10mが37,950円(税込)です。ステンレスワイヤーを使った完全不燃タイプもラインナップされており、熱や火に強く変形しにくいという特性から、防炎が求められる建物でも使えます。寸法切りやカスタムオーダーにも対応しています。

工具を使わず自分で設置したい場合は、ワンタッチ設置に対応した製品もあります。izumiのハト対策ネットはベランダ用の中部屋・Sサイズで約60,000円で、半透明のカラーで視界を妨げず、高級マンションやビルにも対応すると案内されています。メーカーは「ハト研究30年以上の経験と特許による」設計だと説明しており、到着後6か月の保証と、自社製造によるメンテナンス・修復サービスが付きます。月換算で約500円、10年で元が取れるというのがメーカー側の説明です。

価格差だけを見ると市販品が有利ですが、比較すべきは「張り直しの回数」です。安価なネットを数年ごとに買い替えて自分で張り直す手間と、耐久性の高い製品を1回で決める手間のどちらを取るか、という選択になります。

賃貸・分譲・戸建て・畑での選び分け

読者のタイプ別に整理すると、判断がしやすくなります。賃貸にお住まいの方は、外壁にビスを打たずに設置できるワンタッチ式や、粘着・挟み込みタイプの固定資材が前提になります。退去時に原状回復できる方法かどうかを先に確認してください。

分譲マンションの方は、管理規約と外観の統一ルールが最初の関門です。黒色や半透明など、景観に配慮した製品のほうが承認を得やすい傾向があります。戸建ての方は、軒下・ベランダ・カーポートなど対象範囲が広くなりがちなので、寸法切り対応のメーカー製品や、原反からの切り出しが選択肢に入ります。

家庭菜園や果樹の方は、対象が鳩だけとは限りません。スズメやヒヨドリの食害も想定するなら、400デニールの糸を使った30mm目のような、畑向けに設計された製品が合います。畑や果樹園では物理的に遮断する方法が必須レベルとされているので、支柱と一体で計画するのが確実です。

製品タイプ 価格の目安 特徴
工具通販の防鳥ネット 3,298円〜 サイズが豊富。網目の確認が必須
国産の防鳥網(小山商事) 7,680円 取り付けが簡単で耐久性に優れる
ピーコンネットベランダセット#15(3m×10m) 37,950円 寸法切り・原反にも対応。不燃タイプあり
izumi ベランダ用・中部屋Sサイズ 約60,000円 工具不要のワンタッチ設置、6か月保証
日本マタイ 防鳥ネット(30mm目・9m×18m) 65,212円 畑・果樹園向けの大判

マンションで張る前に確認したい共用部分と避難経路

ベランダは「共用部分」であることがほとんど

集合住宅で最も多い失敗が、管理組合の許可を得ずに設置してしまうことです。マンションやアパートでは、ベランダは共用部分とされていることがほとんどで、ネットを設置する前に管理組合や大家さんに確認を取る必要があります。自室の一部のように使っていても、所有区分としては共用部分にあたる、というのがこの問題の分かりにくさです。

確認しておくべきは、設置そのものの可否、色や形状の制限、外壁への固定方法の可否、そして退去・売却時の扱いです。とくに外壁にビスを打つ工事は、防水層を傷つける可能性があるため制限されていることが多い部分です。

相談するときは、製品の写真と設置イメージ、固定方法を添えると話が早く進みます。フン害の状況を写真で示すと、共用部分の衛生問題として扱ってもらえることもあります。同じ棟で複数の住戸が被害を受けている場合は、個別対応より管理組合として一括で対策するほうが費用面でも有利になります。

ベランダ全体を覆うときの避難経路のリスク

安全面で必ず押さえたいのが避難経路です。ベランダ全体をネットで覆うと、火災時に外に出られなくなる可能性があります。多くの集合住宅では、隣戸との仕切り板を破って避難する、または床の避難ハッチから降りる構造になっています。ネットがこの動線をふさいでしまうと、いざというときに逃げ道を失います。

対策としては、仕切り板の前と避難ハッチの上には資材を置かず、ネットも人が破って通れる位置関係を保つことです。設置の計画段階で、避難ハッチの位置と開き方を実際に確認しておいてください。ここは管理組合が最も気にする点でもあるので、先に押さえておくと承認の話も進みやすくなります。

もうひとつ、雨漏りのリスクにも触れておきます。外壁に穴をあける施工は、処理が不十分だと防水層から水が入り、建物の資産価値を下げることにつながります。この点から、専門業者への依頼が推奨される場面は少なくありません。

洗濯物を干したい人には開閉式という選択肢

ネットで囲うと布団が干せない、窓の外が網越しになる、というのは実際に起こる不便です。ここに対して、開閉式の製品が出てきています。株式会社ダイワスは、全国初の試みとして「ハトがいないときはオープンしておけばいい」という可動式設計を実現したと説明しており、布団干しなど日常生活の制限を最小化する狙いがあります。

同社の製品は遠目ではほとんど確認できない黒色ナイロン製で、ゴルフ練習場のような目立つ外観を避けているのが特徴です。網目は4mm方眼と細かく、ハエや蚊といった害虫の侵入も大幅にシャットアウトできるとしています。1階での施工では侵入防止の機能も兼ねる、という説明もあります。価格は問い合わせ制ですが、従来製品と比べて20〜25%のコストダウンを実現したとされています。開閉式の詳細は同社の公式ページで確認できます。

注意点として、開閉式は「開けている間は入られる」構造でもあります。鳩がすでに強く執着している場所では、開けた数日で戻られることがあります。居つきの段階が進んでいる場合は、まず固定式で完全に遮断し、鳩が離れてから運用を考えるほうが確実です。

鳩と卵に触れる前に知っておきたい法律の線引き

鳩は野生の鳥類として法律で保護されている

街で見かける鳩(ドバト)は、野生の鳥類として鳥獣保護管理法により保護されています。無許可での捕獲や、傷つける行為、卵の移動は禁じられています。違反した場合は100万円以下の罰金もしくは1年以下の懲役が科されます。「自分の家のベランダだから」という理由は通りません。

捕獲が認められるのは、自治体に申し出て許可を得られた場合に限られ、対象は生活に被害をもたらすと認められた個体です。手続きの窓口や必要書類は自治体ごとに異なるので、該当しそうな場合はお住まいの市区町村に問い合わせてください。制度の全体像は環境省の鳥獣保護管理法のページにまとまっています。

逆張りの視点をひとつ。ドバトは狩猟鳥獣には加えられていません。環境省は、ドバトを狩猟鳥獣に加えることは見合わせると決定しており、その理由として「ドバトとレース鳩等の飼鳩との判別が必ずしも容易でないこと等の問題」を挙げています(環境省の関連資料)。街の鳩は「駆除していい鳥」ではない、というのが制度上の位置づけです。

許可なしでできること・できないこと

では住民は何もできないのかというと、そうではありません。防鳥ネット・スパイク・テグスといった物理的な防止対策は、許可を必要としません。鳩を傷つけず、入れなくするだけだからです。この記事で扱っている対策は、すべてこの範囲に入ります。

巣についても線引きがあります。鳩が巣を作っている途中や、留守の間で巣が空っぽなら撤去しても問題ありません。一方で、卵やヒナがいる状態の巣に手を出すことは禁じられています。ここが実務上いちばん判断に迷うところで、「まだ枝が数本の段階」で気づけるかどうかが分かれ目になります。

失敗パターンとして多いのが、卵に気づかず巣材ごと片づけてしまうケースです。鳩の巣は枯れ枝が雑然と積まれた形で、上から見ると卵が見えないことがあります。撤去する前に、必ず中を確認してください。卵やヒナがいた場合は、自治体の担当窓口に相談するのが安全な進め方です。

ヒナや卵の扱いは、鳩に限らずどの野鳥でも共通の考え方です。地面にいるヒナを保護しようとして、かえって親鳥から引き離してしまう事故もあります。

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カラスにもネットは効くのか

鳩よけネットを検討する方から、カラスにも効くのかとよく聞かれます。防鳥ネットはカラスによる鳥害を防ぐために物理的に侵入を防ぐ方法として有効とされています。物理的に遮断するという原理は、対象の鳥が変わっても変わりません。実際、防鳥ネットは鳩・カラス・コウモリを対象として使われています。

ただし、カラスは非常に賢く学習能力が高いため、単一のグッズでは限界があり、「物理バリア+視覚威嚇+補助アイテム」を組み合わせることが重要だとされています。ネットの端をくちばしで持ち上げる、留め具の弱い部分を狙う、といった行動が起こりうるため、留め点の間隔と裾の固定は鳩以上に丁寧に行う必要があります。

ゴミ集積所のように毎日開け閉めする場所では、ネットを完全に地面まで下ろし、重しではなくフレームで押さえる方式が確実です。餌台まわりでカラスに困っている場合の考え方は、別の記事で公的資料をもとに整理しています。

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よくある質問

Q. すでに巣があります。ネットを張るのはいつがいいですか?
A. 卵やヒナがいる状態では巣に手を出せません。巣を作っている途中や、留守で巣が空っぽの状態であれば撤去は可能です。判断に迷う場合は、お住まいの自治体の鳥獣担当窓口に相談してください。撤去できた場合は、間を空けずにネットを張るのが再営巣を防ぐ近道です。
Q. 家にある防球ネットや園芸用の大きな網を流用できますか?
A. 目的の違うネットの流用は、失敗パターンとして挙げられています。網目が鳩に合わない、風の抵抗が大きい、鳩が入り込んだあと脱出できなくなる、といった問題が起こります。網目18mm〜40mm、糸の太さ1mm〜2mmを満たす防鳥用の製品を選んでください。

まとめ|網目・隙間・固定の3点を外さなければ、ネットは効く

🐦 この記事の結論

鳩よけネットは網目18mm〜40mmを隙間なく張れば効きます。設置前に管理規約と避難経路の確認を済ませてください。

✅ 要点チェック
  • 網目:18mm〜40mm。2cm〜3cmがベスト
  • 固定:フックは20〜30cm間隔で打つ
  • 隙間:完全密閉が前提。1か所でも入られる
  • 採寸:実寸+15〜20cmで発注する
  • 法律:卵・ヒナのいる巣には手を出さない

鳩よけネットは、忌避剤や超音波と違って鳩の学習に負けない対策です。効果が続く目安は3〜5年で、その間の手入れは年1回の点検と台風後の確認くらいで済みます。失敗するのは決まって、網目が大きすぎるか、固定が甘いか、たるみがあるかのどれかです。裏を返せば、この3点を外さなければDIYでも高い確率で成功します。

費用は、市販の防鳥ネットなら3,298円からという価格帯があり、鳩対策に特化した製品はピーコンネットのベランダセットで37,950円、工具不要のizumiのベランダ用Sサイズで約60,000円という水準です。安く始めて張り直すか、耐久性で1回に決めるかは、住まいの形と手間のかけ方で選んでください。集合住宅なら、まず管理組合への確認と避難ハッチ・仕切り板まわりの動線チェックが最初の一歩になります。

最初にやることを1つだけ選ぶなら、ベランダに出て、しゃがんだ姿勢で鳩の通り道を探してみてください。手すりの下、室外機の裏、配管の貫通部——入口が見えれば、必要なネットのサイズと留め点の数がその場で決まります。

※製品の仕様・価格および自治体の手続きは変更されることがあります。最新情報は各メーカー・自治体の公式サイトでご確認ください。

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この記事を書いた人

野鳥の教科書編集部です。テーマに関する基礎知識や選び方を、公式情報など確認できる情報をもとに編集しています。掲載後も定期的に見直し、変更があれば更新します。

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